【基本情報技術者試験】CPUやメモリなどコンピュータ構成要素について

一部プロモーションを含みます

CPUとメモリコンピュータ構成要素について

この記事では、基本情報技術者試験(FE試験)の午前試験対策として、CPUやメモリなどのコンピュータ構成要素について解説します。

FE試験とは Fundamental Information Technology Engineer Examination を略してFE試験と呼ばれています。

IPA(情報処理推進機構)によるとFE試験は以下のように紹介されています。

情報処理技術者試験は、「情報処理の促進に関する法律」に基づき経済産業省が、情報処理技術者としての「知識・技能」が一定以上の水準であることを認定している国家試験です。

IPA(情報処理推進機構)

IT企業への就職や転職を考えている方だったり、これからエンジニアを目指したい方はFE試験を受けてみると良いと思います。

この記事でわかること
  • 基本情報技術者試験(FE試験)とは??
  • コンピュータ構成要素について
  • CPUとは
  • メモリとは

基本情報技術者試験対策CPUやメモリなどコンピューター構成要素について

CPU メモリ とは

今回はFE試験の午前試験で、たくさん出題されているハードウェアの分野の基礎を解説します。

ハードウェアとは、コンピュータを構成する物理的に触れる部分のことを指します。
例えば、パソコン本体や、マウスやキーボード、メモリやHDDなど実際に触れることができるものがハードウェアです。コンピュータはハードウェアとソフトウェアから構成されています。

ソフトウェアはコンピュータの部品とかではなく、パソコンの中で動くソフトやアプリケーションといった実際にはさわれないもののことです。例えばWordやExcelなどで、これらはマイクロソフトが開発したアプリケーションでパソコンの中で動作するソフトウェアです。

今回はハードウェアについて理解してもらうことでまずはコンピュータの仕組みの基礎中の基礎を理解できるようにしていきましょう。

コンピュータの5大装置について

コンピュータには入力・制御・演算・記憶・出力の5大要素から構成されており、5つの装置のことをコンピュータの5大装置と呼びます。5つの装置はそれぞれ以下の通りです。

入力装置 ➾ データやプログラムを主記憶装置に読み込む装置。
制御装置 ➾ 主記憶装置に記憶された命令に従って各装置を制御する装置。
演算装置 ➾ 各種の演算を行い、主記憶装置に格納する装置。
記憶装置 ➾ データやプログラムを記憶する装置で主記憶装置と補助記憶装置に分けられます。
出力装置 ➾ 主記憶装置のデータを外部に出力する装置。

更に制御装置のことをCPUとよんだり、主記憶装置のことをメモリと呼んだりもします。
また具体的なものを上げると、出力装置にはプリンタやディスプレイが、入力装置にはマウスやキーボードが当てはまります。

これらの5大装置を理解することは、コンピュータの構造を理解することに近づきます。

CPUとは

CPUとは Central Processing Unit の略で、わかりやすく言うとコンピュータの頭脳のことです。

コンピュータを購入するときや、調べていると、プロセッサやMPU、処理装置という言葉を目にすることがあるかもしれませんが、これらも全てCPUと同じ意味で使われています。

コンピュータの5大要素の内、制御機能と演算機能を担っており、マウスやキーボードから入力されたデータを演算したり、出力するデータを制御したりする部分です。いわば司令塔のような役割です。

CPUとは??
  • コンピュータの頭脳のこと
  • プロセッサ・処理装置・MPUなどと呼ばれることもある

主記憶装置(メモリ)とは

メモリとは、コンピュータが一度に処理できる作業量を表したものです。

コンピュータは、「これこれしなさい」という命令を受けてそれに従って処理を行っていますが、命令がたくさんあると一度に実行できる数には限りがあるため、メモリで管理しつつ順番に処理をこなしていきます。

例えばメモリが10GBのコンピュータに同時に11GBのプログラムを実行させようとするとキャパオーバーになってしまいます。つまりメモリとはそのコンピュータの同時処理数を表したものってイメージです。

補助記憶装置(HDD)とは

補助記憶装置(HDD)とは、データやプログラムを外部に記憶するための装置です。磁気ディスク装置やHDD、USBメモリなどが補助記憶装置に当たります。

主記憶装置との違いは、電源を一度切っても記憶が消えないのが補助記憶装置、電源を切ると記憶内容が消えてしまうのがメモリです。そのため、メモを保存したり、Wordで書いた文書を保存したりするときに使用するのは補助記憶装置です。

FE試験で問われるハードウェアの問題の特徴

FE試験で出題されているハードウェアの問題には、コンピュータの構成要素である用語がどんな意味を持っているかを問う問題や、CPUの性能を評価するクロック周波数を求める計算問題、メモリのアクセス時間を求める計算問題などが主に出題されています。

コンピュータの構成要素に関してはこれから少しずつ覚えていきましょう。

今回は頻出される計算問題を解説していきます。

基本情報技術者試験対策①:CPUの性能を評価するクロック周波数に関する問題

クロックとは?

CPUの性能を評価する一つの指標として、クロック信号があります。

クロック信号とは正確な時間間隔を持った電気信号のことで、クロックによって命令したり演算を行ったりしています。

そして1秒間に何回クロック信号を発生させることができるのかを表したものをクロック周波数と呼びます。クロック周波数は ○Hz (ヘルツ)で表現し、クロック周波数が大きいほうが実行速度が速いCPUと言えます。

クロックサイクル時間

クロック信号が発生する時間の感覚のことをクロックサイクル時間と呼び、クロック周波数が1MHzのCPUのクロックサイクル時間は1秒間に1.0×106回のクロック信号を発生させるため、1回クロック信号を発生するのにかかる時間は1000マイクロ秒です。

クロックサイクル時間 =  1秒 / クロック周波数 で求めることができます。

クロック周波数を求める過去問にチャレンジ

1GHzのクロックで動作するCPUがある。このCPUは,機械語の1命令を平均0.8クロックで実行できることが分かっている。このCPUは1秒間に平均何万命令を実行できるか。

ア. 125
イ. 250
ウ. 80,000
エ. 125,000

令和元年秋期 午前問12

解説)

この問題を解くのに必要な知識は、1GHz(ギガヘルツ)がどういう意味なのか、クロック周波数の求め方を知っているかどうかというところがポイントです。

GHz(ギガヘルツ)のギガとはメガの1000倍、メガはキロの1000倍、キロはただ単に1000倍です。
そのため、109倍を表しています。つまり1GHzは1秒間に1.0 × 109回クロック信号を発生させます。

0.8クロックで1命令ができるため、1.0 × 109 ÷ 0.8 = 1.25 × 109回命令ができます。
ココまででなんとなく選択肢は エ ということはわかると思いますが、問題文を読むと「何万回」とあるので 10000 = 104 で割ってあげると、1.25 × 105 = 125,000 とわかります。

よって答えは エ です。

キロ・メガ・ギガ
  • キロ(K) ➾ 1000倍(103)
  • メガ(M) ➾ Kの1000倍(106)
  • ギガ(G) ➾ Mの1000倍(109)
  • テラ(T) ➾ Gの1000倍(1012)

基本情報技術者試験対策②:アクセス時間を求める問題

アクセス時間

FE試験でハードウェアで出題される計算問題といえば、クロック周波数とこのアクセス時間を求める問題くらいです。

インターネットのWebブラウザ(Google Chromeなど)は、アクセスしたWebサイトのデータをキャッシュファイルに保存します。同じWebサイトに再びアクセスすると、保存したキャッシュファイルからデータを読み出すことで、初めてアクセスするときよりも高速で表示させることができます。

そしてこのアクセスにかかる時間を求める問題が出題されます。

アクセス時間の求め方

アクセス時間を求めるにあたって知っておきたい用語は、キャッシュメモリヒット率です。

キャッシュメモリとは、主記憶装置とCPUの速度差を補うために用いる記憶装置のことで、1度読みだしたデータなどをキャッシュメモリに保存しておくことで処理速度を高速化するのが狙いです。

ヒット率とはキャッシュメモリの中に該当データがある確率のことです。アクセス時間とキャッシュメモリ・ヒット率の関係は以下の式で表されます。

実行アクセス時間 = キャッシュメモリのアクセス時間 × ヒット率 + 主記憶のアクセス時間 × (1 - ヒット率) 

アクセス時間を求める過去問にチャレンジ

キャッシュメモリのアクセス時間及びヒット率と,主記憶のアクセス時間の組合せのうち,主記憶の実効アクセス時間が最も短くなるものはどれか。

出典:平成20年秋期 午前問19
19.gif/image-size:374×132

解説)
「実行アクセス時間が最も短くなる」 というのは、「一番高速なのはどれか 」という問題です。

「実行アクセス時間 = キャッシュメモリのアクセス時間 × ヒット率 + 主記憶のアクセス時間 × (1 - ヒット率)」

この公式を覚えていれば、1つずつ計算してもいいですが、キャッシュメモリにデータがある方が高速化できるという特徴を覚えておき、キャッシュメモリと主記憶のアクセス時間が同じであれば、ヒット率が高いほど高速であるという特徴を思い出します。

つまり回答はイとエに絞られるため、実際に計算するのはこの2つだけでOKです。

イは 10 × 70% + 70 × (1 - 70%) = 7 + 21 = 28
エは 20 × 80% + 50 × (1 - 80%) = 16 + 10 = 26

よって答えは エ となります。

まとめ

今回はFE試験(基本情報技術者試験)のハードウェアについての基礎である、メモリやCPUなどコンピュータの構成要素について解説していきました。

PCを購入するときにも目にすることが多い、プロセッサとCPUは同じものでコンピュータの頭脳の良し悪しを表しており、メモリや主記憶装置と呼ばれるものは、コンピュータの処理性能(一度にこなせる仕事量)を表したものでした。

FE試験の午前試験ではただただ用語の意味や特徴を問う問題も多く出題されるため、今回の記事の内容はしっかり押さえておきましょう。

まとめ
  • ハードウェアとは パソコン本体や付属品など、実際に触ることができる機械の部分
  • CPU ➾ コンピュータの頭脳
  • メモリ ➾ コンピュータの仕事能力
  • クロック ➾ コンピュータが一定間隔で発生させることのできる電気信号
  • クロック周波数 ➾ 1秒間に発生させることのできるクロック数
  • キャッシュメモリ ➾ CPUとメモリの速度差を補うために用いる記憶装置
  • この記事を書いた人

ぺぺまる

 \人生を楽しむプロ/

札幌生まれ札幌育ちの26歳|大学受験失敗をきっかけに自分の本当にやりたいことを探求|暗号資産投資で失敗 ▶ 営業代行で自分の商品を作りたくなる ▶ イベント事業 ▶ ブログをはじめました!|アウトプットブログ ▶ 理想の働き方研究室へ|結局人生楽しんだもん勝ちだと思ってます!

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